取引ガイド

主な信用取引のルール

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信用取引のルール

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委託保証金率および代用有価証券の掛目については、金融商品取引所による規制または当社の判断により変更されることがありますので、ご注意ください。
なお、当社の判断により代用有価証券の掛目の変更等を行う場合には、あらかじめその内容をご通知し、変更後の掛目(または除外)の適用日につきましては、通知した日から起算して一週間後の営業日以降の日といたします。
ただし、下記④の事象の場合において、当社が必要と認めたときには、通知した日の翌営業日から適用することができるものといたします。

  1. ① 発行会社が新興市場に上場する場合
  2. ② 発行会社の株価が一定金額を下回った場合
  3. ③ 発行会社が債務超過となった場合
  4. ④ ①~③のほか、特定銘柄について、明らかに経営に重大な影響を与えると認められる事象等が発生し、今後、株価が継続かつ大幅に下落することが予想され、当該銘柄の時価が本来の株価水準を反映していないことから保証金としての適切な評価を行うことができないと当社が認めた場合

委託保証金率は、現在の信用建玉金額に対する委託保証金の占める割合(%)のことです。
ただし、すでに建玉があり評価損がある場合、委託保証金から評価損と売買手数料、信用金利、信用管理費などの諸経費が控除されます。しかし、評価益となっても、信用新規建余力とはなりません。つまり、 委託保証金率=(保証金現金額+代用有価証券時価×掛け目-評価損-諸経費)÷信用取引建玉金額×100となります。

反対売買による返済注文が約定した信用取引にかかる委託保証金はすぐに解放します。
解放された保証金は次の信用取引に利用できるため、同じ保証金で1日に複数回の取引(日計り取引)が可能です。 また、約定日から引出可能な範囲内で保証金を引き出すことも可能です。

  • 現引・現渡により返済した信用取引にかかる委託保証金は決済日に解放します。

iRootでの信用取引の最低保証金維持率は30%です。
従って、建玉の評価損の拡大や代用株券の評価の低下によって、委託保証金維持率が30%を下回った場合、翌々営業日の正午までに速やかに追加保証金(追証発生日の審査時点の30%回復相当額)を差し入れていただきます。
なお、その後の相場変動により追加保証金が減少することはありませんが、追加発生することはあります。追加で発生した金額についても、追加発生日の翌々営業日の正午が追証の期日となります。 主な信用取引のルール
差し入れ期限までに建玉を反対売買により返済した場合、返済建玉の20%について、追証必要額から控除します。
追加保証金が発生した場合は、担当営業員よりご連絡致します。お客様の諸事情により当社から連絡がつきにくい場合は、是非お客様よりご連絡いただきますよう、よろしくお願い致します。

  • 委託保証金が30%を下回り、追証の期日正午までに追加保証金差入れを確認できない場合
  • 委託保証金が20%を下回り、翌営業日正午までに追加保証金差入れを確認できない場合
  • 委託保証金が20%を下回り、当社がお客様へご連絡がとれない場合

新規建てについて

信用取引においても、完全前受制を採用しています。従いまして、お客様の「信用新規建余力」の範囲内で信用新規注文をお受けすることとなります。
信用新規注文の発注金額=指値(成行の場合は値幅上限値)×数量
また、現引は「現物買付余力」が、現渡は当該株券がないとお受けすることができません。
なお、新規建ての注文期間は本日中のみとなり、週中注文はお受けできませんのでご了承下さい。週中注文中の新規建余力の変化により、完全前受制が守れなくなるためです。
返済で損金が発生した時や、代用有価証券の売買等で、約定後または受渡日に不足金が発生することがあります。この場合には約定日を含め3営業日目の午前9時までにご入金をお願い致します。ご入金いただけない場合は、委託保証金等差入担保のうち不足金充当分を、当社の判断で売却させていただかざるを得ません。またその場合、会員画面へのログイン不可の措置を取らせていただく事があります。立替金には十分ご注意下さい。

  • 東証プライム市場
  • 東証スタンダード市場
  • 東証グロース市場

建玉の返済について

「銘柄」および「売買の別」が同一の建玉が複数ある場合は、返済する建玉を注文時に指定していただくことになります。
返済する建玉の指定を間違われた場合、約定後にこれを変更することはできません。訂正したい場合には、約定前に注文をいったん取消し、再入力することで行って下さい。
なお、当日の現引・現渡は15:00までとなります。それ以降の現引・現渡のお申し出は翌日のお手続きとなります。

損金が発生した場合、受渡日当日の「委託保証金の維持率」によっては、新たにご入金が必要となるケースがあります。その場合には、受渡日当日に電話でご連絡させていただくこととなります。
なお、iRootではお客様の信用返済注文によって損金が発生した場合、委託保証金の不足が生じるか否かにかかわらず注意喚起のために電子メールでご案内しております。場合によっては煩わしいご案内になるかもしれませんが、 お客様のリスク管理の上で重要ですので、なにとぞご理解下さい。

弁済期限(期日)は、約定日から6ヶ月目の応当日とし、その日が営業日でない場合は前営業日に繰り上げることに定められています。
しかし、iRootでは、期日に当該銘柄の売買が無いケースなどを考慮して、期日の前営業日までに反対売買または現引・現渡をお願いすることとしております。
(iRootで信用取引をされているお客様には、iRoot期日として前記の日付を建玉問合画面等に表記いたしております。)
期日の前日までに反対売買または現引・現渡がなかった場合(あるいは約定できなかった場合も)、期日当日以降にお客様の口座において当社の判断で、該当建玉の反対売買を行います。
期日当日に当社の任意で反対売買を行う場合、期日前日の大引け後に反対売買注文を入力致します。従って、期日前日の大引け後における当該建玉の返済注文(変更・取消含む)の入力はご遠慮下さい。
信用建玉銘柄が「合併後非存続会社となった場合」、「減資を行うことになった場合」、「株式交換された場合」、「株式移転された場合」などには、建てた日から6ヶ月以内でも当該銘柄の最終取引日の前営業日を最終期日と致します。十分にご注意下さい。

諸経費について

【信用取引金利】

  • 信用取引金利は、受渡ベースでの両端入れ(建て日、返済日を含む)です。
  • 日計りの場合は、1日分の信用取引金利が必要です。

信用管理費は、建日より起算した1ヶ月毎の応当日をこえるたび発生します。
信用管理費は、1株につき10銭で、100円に満たない場合は、最低100円とし上限は1,000円です。(消費税は別途かかります)
売り建玉と買い建玉は区別し、同一銘柄で同一約定日の建玉はまとめて算出します。

名義書換料は、買い建玉がある状態で当該銘柄の決算期末等をこえた場合に発生します。
料金は 建て株数×50円÷当該銘柄の売買単位 となります。(消費税は別途かかります)
すべての銘柄の本決算時と、定款で中間決算を定めている銘柄の中間決算時、株式分割等の権利割当時などに発生します。

配当金の受払について

建玉中にその銘柄が決算日をこえた場合には、買建であれば配当金相当額を受取ることができ、売建であれば配当金相当額を支払わねばなりません。
その時期は通常決算の2~3ヶ月後となりますが、配当金が当社に到着したら、出来るだけ早くお客様の口座に入金致します。逆に、配当金の取り立てが当社にきましたら、お客様の口座から当該金額を差し引かせていただきます。ただし、配当金の取り立てがくる前に売建を返済された場合には、概算で配当金分を差し引かせていただいた上で利損金の計算をさせていただき、確定した時点で過不足があった場合には修正させていただきます。
口座解約後に配当金関係の受払が生じる可能性がある場合、解約手続きを延期させていただくことがありますのでご了承下さい。

空売り規制について

お客さま(適格機関投資家を除く)が51単元以上の信用新規売り注文を行う場合について、 直近公表価格以下(成行注文も含む)で発注することが禁止 される、いわゆる「空売り価格規制」が設けられていますが、2013年11月5日(火)より、当規制が総合的に見直し・緩和されます。
従来は、すべての銘柄に対し価格規制が適用されていましたが、今後は 一定の水準(当日基準値段の90%、以下トリガー価格)に抵触した銘柄にのみ 規制が適用されます。

信用取引の基礎知識

信用取引の基礎知識

・ポジション/建玉(たてぎょく)
信用取引では、取引を実施して約定したけれど、反対売買をせずに取引をした株式をそのまま保有している状態を「ポジション」「建玉(たてぎょく)」を保有している、と表現することがあります。
[資金を借りて株式を買う取引]ならば「買い建て」、その時持っている株式のことを「買い建玉」、[株式を借りて売る取引]ならば「売り建て」、「売り建玉」といった表現を使います。
例えば、「新規買い建て」といえば、新しく資金を借りて株を買うことをいいます。
「新規売り建て」といえば、新しく株を借りて売ることをいいます。
それぞれ新しく取引は行なっていますが、借りたまま返済していない状態なので、「買い建玉」「売り建玉」がある状態となります。

・日歩( 買い方金利)
一般的にも、資金などの貸し借りにおいて、借りた側から貸した側に支払われる利息の割合を「金利」といいます。
信用取引での「金利」は、元金に対して、1日あたりで表示される利息額のことで、「日歩(ひぶ)」「買い方金利」という名称で表現されます。
これは、[資金を借りて株式を買う取引]である「新規買い建て」を行なった場合に、お客様が証券会社に対して金利として支払うものとなります。
LINE証券の買い方金利は2.80%(2021/1現在)となっており、日歩(買い方金利)の計算式は、[建玉の金額 × 2.80%(買い方金利) × 日数 ÷ 365]となります。
例えば、建玉の金額が10万円で30日間保持したとすると、[10万円×2.80%×30÷365=230円]となります。(1円未満切り捨て)

・貸株料(売り方金利)
[株式を借りて売る取引]である売り建てをする際に、証券金融会社から株を借りるための費用のことを「貸株料(かしかぶりょう)」「売り方金利」といいます。
株を借りているお客様が証券会社に支払うものとなります。
LINE証券の貸株料は1.15%(2021/1現在)となっており、貸株料の計算式は、[建玉の金額 × 1.15%(貸株料) × 日数 ÷ 主な信用取引のルール 365]となります。
例えば、建玉の金額が10万円で30日間保持したとすると、[10万円×1.15%×30÷365=94円]となります。(1円未満切り捨て)

・品貸料(逆日歩)
品貸料(逆日歩)とは、貸す株が足りなくなった証券金融会社が、機関投資家から株を借りるためのレンタル料金のことをいいます。
そのため、品貸料はそのときの状況によって発生したりしなかったりします。
品貸料が発生した場合には、品貸料が発生した銘柄の売建玉を保有するお客様からお支払いいただき、買建玉を保有するお客様にお渡しします。
品貸料の計算式は、[品貸料の単価 × 主な信用取引のルール 売建(買建)株数]となります。
※品貸料は売建玉の受渡日から返済日までに複数回発生することもあり、その場合にはその合計額が徴収する金額となります。

・委託保証金 / 委託保証金率 / 追加保証金の差し入れ(追証)
「委託保証金率」とは、信用取引で新規に取引を行うために必要な委託保証金の約定金額に対する割合です。
LINE証券の信用取引において、委託保証金率は約定代金の原則33%であり、必要な委託保証金の最低金額は30万円となります。
こちらの詳しい説明は信用取引のメリットとリスクをご確認ください。

信用取引とは

取引の流れ

  1. 証券会社から借りたお金で株式を買う(新規買い) → 株式を売って、借りたお金を返す(返済売り) もしくは 借りていた現金を返済して株式を引き取る(現引き)
  2. 株式を借りて売る(新規売り/空売り) → 株式を買って、借りた株式を返す(返済買い) もしくは 借りていた株式と同じ銘柄の株式を引き渡す(現渡し)

取引の流れ

信用取引の制度 / 制度信用取引

信用取引の制度 / 制度信用取引

LINE証券では、信用取引における1銘柄あたりの信用新規建ての注文上限金額は5億円、総建玉の上限金額は10億円となっています。

「市場主体登記管理条例」及びその実施細則についての考察 (前編)

Oh-Ebashi LPC & Partners logo

これまで、中国では、有限責任会社や株式会社といった 会社制企業、パートナーシップ企業、全民所有制企業を含 む非会社企業法人等、類型が異なる市場主体ごとに、登記 管理に関する異なる法律規定が存在していました(詳しく は、下記図1を参照)。しかも、各法律規定によって、そ の制定時期や立法背景が異なり、法律規定の間で相互の調整も不十分なところがあり、実際に適用される中で混乱が 生じることもありました 1 。

以上のような背景を踏まえて、「条例」第2条では、そ の適用対象である「市場主体」について、「中華人民共和 国域内で営利目的により経営活動に従事する以下の自然人、 法人及び非法人組織」と定義し、①会社、非会社企業法人 及びその分支機構、②個人独資企業、パートナーシップ企 業及びその分支機構、③農民専業合作社(聯合社)及びそ 主な信用取引のルール の分支機構、④個人事業主、⑤外国会社の分支機構、⑥法 律、行政法規が規定するその他の市場主体という6つに分 類しました 2。また同第3条では、市場主体は「条例」に従 って登記の手続きをしなければならず、登記を経ずに、市 場主体の名義で経営活動に従事してはならないものとされ、 市場主体ごとに定められていた従来の法律規定は廃止され ました。

従前の法律規定では「一般」と「特殊」といった登記管理 の級別管轄が定められてはいましたが、法規範としてみたと きに、市場主体の性質、経営事業、活動範囲、資本の出所と いった要素の違いを個別に確認する必要があり、登記管理の 管轄区分としてはあまりにも複雑でした。

そのため、「条例」第5条では「一般」と「特殊」の管轄 区分を統合した上で、原則として、国務院市場監督管理部門 が全国の市場主体登記管理業務を主管するものとし、県級以上の地方人民政府の市場監督管理部門が当該管轄区の市場主 体登記管理業務を主管する旨が規定されました。その上で、 「実施細則」第4条では、ある特定の状況における登記管轄 について、以下のように特別管轄を定めています。

① 主な信用取引のルール 省級以上の人民政府又はその授権を受けた国有資産監 督管理機構が出資者としての職責を履行している会社、及び 主な信用取引のルール 当該会社が出資・設立し、且つ50%以上の持分権又は株式を 保有している会社の登記管理は、省級登記機関が担う。

従来の登記管理に関する法律規定では、「会社登記管理条 例」を除けば、届出事項についての規定が極めて少なく、あ る事項が登記事項に該当するのか、あるいは届出事項に該当 するのか、地方ごとに判断が異なり、運用上の齟齬が生じる ことも少なくありませんでした。

まず「条例」第8条では、市場主体の登記事項について、 市場主体に共通する一般登記事項と市場主体の種類に応じた 個別登記事項を区別して規定しています。一般登記事項に は、市場主体の名称、類型、経営範囲、住所又は主要な営業 場所、登録資本又は出資額、法定代表者、事務執行パートナ ー又は責任者の氏名が含まれます。個別登記事項としては、 例えば、有限責任会社であれば株主、株式会社であれば発起 人、個人独資企業であれば出資者の氏名又は名称等が含まれ ます。

次に「条例」第9条では、市場主体の届出事項について、 市場主体に共通する一般届出事項と市場主体の種類に応じ た個別届出事項が区別して規定されています。一般届出事 項には、市場主体の定款、経営期限が含まれ、個別届出事 項には、有限責任会社の出資者や株式会社の発起人による 引受出資額、会社の董事、監事、高級管理職、農民専業合 作社(聯合社)の構成員、個人経営企業体の経営に参加す る家族構成員の氏名、会社・パートナーシップ企業等の市 場主体の受益所有者に関する情報等の事項が含まれます 4 。

更に「実施細則」第6条及び第7条では、上記の各登記及 び届出事項について、「条例」第2条で定める市場主体の 種類に応じて整理し、記載の具体化を図っています。

なお、市場主体の登記事項又は届出事項に変更が生じた 場合について、変更の日から30日以内に、登記機関におい て変更登記又は変更届出を行うことが要求されています 5 。

三、登記手続の簡素化と利便性の向上

従前の登記管理に関する法律規定と比べると、「条例」 では登記の手続が非常に整理されています。それが最も顕 著に現れているのは、市場主体の設立、変更、休業、抹消 等の各登記手続に必要な資料及び手続要件を区別して規定 し、その中で、更に市場主体に共通の事項と個別の事項を 分けて定めている点です。

先ずは「条例」第16条では、市場主体の設立登記申請手 続に必要な資料について、共通の規定を定めており、①申 請書、②申請者の資格書類、自然人の身分証明書、③住所 又は主要な営業場所に関する書類、④会社、非会社企業法 人、農民専業合作社(聯合社)の定款又はパートナーシッ プ企業のパートナーシップ協議、⑤法律、行政法規と国務 院市場監督管理部門が提出を規定するその他の資料の提出 を求めています。

次に、「実施細則」は上記⑤で定める国務院市場監督管 理部門が定める規則であることから、その設立登記に関し、 それぞれの市場主体類型ごとに個別に必要とされる申請資 料を規定しています(「実施細則」第四章)。また設立後 の変更登記(第五章)、休業(第六章)、抹消登記(第七 章)等の手続きについても、必要に応じて市場主体の類型 ごとに個別に必要とされる手続を規定しています。

更に、「条例」第16条第2項では、国務院市場監督管理部 門に対して、市場主体の類型ごとに、登記資料の一覧と文 主な信用取引のルール 書の書式 6サンプルを作成した上で公開するよう義務付けて います。

従来、各手続に必要な書類が地域や担当者によって異な ることが日常的でした。そのため、今回の「条例」及び 「実施細則」による明確化を通じて、登記手続や申請準備 に関する手間やコストが相当程度軽減されることになり、 市場主体にとって利便性が大幅に向上することが期待され ます。

従前、会社の設立にあたっては、事前に会社名称の承認 を申請する必要がありました。これに対し、「条例」第10条第2項では、市場主体の名称は、申請者が法により自主 的に申告することができるものと規定されました。

会社名称の事前承認については、国務院が2019年3月6 日に公布した「一連の行政許可事項の取消と委譲に関する 決定」において、名称の事前承認を取り消す(企業、企業 集団、個人経営企業体、農民専業合作社(聯合社)の名称 事前承認を含む。)ことが早々に打ち出されていましたが、 今回の「条例」において、登記管理に関する法律規定上、 会社名称の自主申告制度が明文化されました。

従前、登記機関の審査範囲に関する明確な法律上の根拠 はありませんでした。そのため、登記機関は、市場主体の 登記管理の際に形式審査に留めるべきか、あるいは慎重に 実質審査を行うべきかを統一的に判断できず、結果的に各 登記機関の担当者による個別の判断に委ねる場面が多くな っていました。

更に、登記機関による実務運用と司法の判断にも齟齬が 生じていました。例えば、登記事項に関係する行政訴訟事 件において、登記機関が形式審査を採用すべきか、それと も実質的審査を採用すべきかについて、裁判所の認識は統 一性を欠いており、登記機関が一定程度の実質的審査義務 主な信用取引のルール を履行しなかったとして、登記機関が敗訴する裁判例も少 なからずありました。そのような裁判例が出てしまうと、 登記機関は自らの審査義務の懈怠を追及されるリスクを回 避するために、実務では往々にして、申請者が提出した各 種申請事項や申請資料に対して不必要な実質的審査を行う 傾向が強く、申請者にとって不要な負担を生じさせるとい う結果を招いていました。

以上のような問題に対応するために、新しい「条例」第 19条では、登記機関は、申請資料に対して形式審査を実施 しなければならないこと、並びに申請資料が全て揃ってお り、法定の形式に適合していることが確認できれば、その 場で登記を行うことを明確に規定しました。他方で、この ような行政機関の審査範囲を形式面に限定する前提として、 申請者に対して、提出する申請資料の真実性、合法性、有効性に関する責任を明確にしました(同第16条)。

先ず、市場主体の抹消登記の前に市場主体の清算手続を 経る必要がある一般抹消手続きについて、従前、市場主体 は清算委員会の成立から10日以内に清算委員会の構成員、 清算委員会の責任者の名簿を登記機関に届け出る必要があ りましたが、これを廃止し、国家企業信用情報公示システ 主な信用取引のルール ムを介して公示することに改めました。

次に、例えば、会社法上、清算委員会は、清算会社の債 権者に通知すると共に新聞での公告を義務付けられていま すが、今回の「条例」第32条では、国家企業信用情報公示 システムを介して債権者への公告を行うことができる旨を 規定しました。そして、昨年末の会社法改正草案でも、国 家企業信用情報公示システムを通じた債権者への公告が追 加されています。このようにして、今後は、清算委員会に よる届出のプロセスを減らし、届出や公告にかかるコスト の支出も削減されることが期待されます。

登記手続の簡便化の要請と合わせて、登記抹消が煩雑、 困難であることも問題視されていました。そのため、「条 例」の第33条では、一定の条件を満たす市場主体について は、簡易的な抹消手続を定め、その適用対象、手続フロー、 除外事由及び個人経営事業体の簡易抹消について明確に規 定がなされています。

四、最後に

中国で事業を行う日本企業にとっては、現地法人の設立 から、存続、各種の変更、抹消登記まで行政機関での登記 や届出は頭を悩ます問題ですので、今回の「条例」及び 「実施細則」には多くのメリットがあると思われます。次 回のニュースレターでは、監督管理という視点から「条例」 及び「実施細則」を見ていきたいと思います。

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